おばちゃん言語聴覚士のボケ予防日記

脳機能、認知症予防について興味津々なおばちゃん言語聴覚士です。急性期脳外科、通所リハビリを兼務してます。まだまだ勉強中の身ですが、一般向け、同業者向けの記事、育児、家事も書くかも。コメント大歓迎です☆

ST向け

言語機能とは。失語症になっても言語機能は正常範囲内?

STがよく使用する言語機能という言葉。 私個人の意見だけど、「日本語能力」に近いと思う。 構音機能と日本語能力を合わせて言語機能と呼ぶSTもいる。 日本語能力を内言語、と呼ぶSTもいる。 どこかのお偉いさんが、そのへんの呼び方を統一してくれているの…

脳損傷による末梢性顔面神経麻痺と嚥下障害

橋出血の方だった。 橋損傷で重度の末梢性顔面神経麻痺は約10年のST経験で、おそらくまだ一人しか経験したことがない。(脳腫瘍やオペ後は除く) 急性期、回復期と別の病院でリハを続けてこられた方。うちの通所リハビリに来られて初対面で衝撃をうけた。 口…

現食事形態で、いつまで保証できるか

例えば当院で毎日リハビリをして、嚥下障害が少しは残るけど、トロミ無しまで回復しました、だけど、家に帰ったらほとんど運動や口の運動をしないため、退院後半年で誤嚥性肺炎になりました、 みたいなケースは多いと思う。 入院中はその食事形態で肺炎や窒…

リハビリで治せるもんだと思ってた。

大学で勉強している間も、臨床実習に出たときも、 国家試験に受かって回復期リハビリで働き始めた時も、リハビリして治せる、と思ってた。それは違った。 回復期リハビリに入院した脳外科疾患の患者様は、全員何かしらの後遺症が残ったまま退院される。 時々…

胃カメラ後の誤嚥性肺炎から考える、長期入院による体力低下への対策は

胃カメラを飲んだあとに麻酔が長時間効きすぎて、先生に言われた食事可能時間を守って食事をしたのに、重度の誤嚥性肺炎になった人がいた。それまでは、何の病気もない健康な70代の男性だ。胃カメラでの問題もなかった。うちの病院ではないので、詳細はわか…

唾液の不顕性誤嚥の評価方法はあるか

夜間、寝ている間の唾液の不顕性誤嚥が多いというが、その評価方法は、無い。もしあるのなら、本気で教えてほしい。覚醒時、食べ物や飲み物の誤嚥、不顕性誤嚥があるかどうかはVF(嚥下造影)で検査できる。 が、 覚醒時の唾液の不顕性誤嚥は、おそらく検査…

ST介入すると食事形態が下がる。

ナースが食事形態を決める時は、やや攻め気味と思う。 つまりSTから見るとリスクがあると思っても、ナースはリスクはないと思っている。こんなケースは非常多い。 たまに若いナースだと、こちらから食べていいですよと言うと驚かれることもあるが、そういう…

STなのに字が汚い

できれば、STは字がきれいであってほしいと思う。。。字に自信がない方すみませんm(_ _)m私も決してきれいな方ではないんですが、 大きくきれいに書けるように努力はしてます。大人になっても、練習次第で字はきれいになります。 硬筆の練習のように、お手本…

もっとしょうゆを足した

STさんならピンとくるこの文。スピーチリハビリテーション2(廃版)に載っていて、 スピーチリハビリテーション5に再度載った文。私はすごく違和感があります。もっとしょうゆを足してほしい。 もっとしょうゆを足したい。 少ししょうゆを足した。ならまだし…

動眼神経麻痺のリハビリ

脳損傷による動眼神経麻痺の話です。基本的にSTにオーダーが来るのは構音や嚥下の障害がある方なのですが、目のリハビリもしたい、と言われることがあります。以前、視能訓練士に教わって、ST時間内に動眼神経麻痺に対する訓練も追加で少ししました。左動眼…

自分で訓練を考える

教科書に載ってる訓練をするのは当たり前。 でも、自分で考えた訓練を行うことも大事だと思う。 PT、OTに比べてSTは自分で訓練を考えることが少ないように思う。 自分で訓練を考えるには、基礎知識が確実にあることが前提だけど。 最近はどこの病院や施設で…

私が学生の時に教わった構音訓練は、主には口腔体操と音読だけだった。

私が言語聴覚士養成校に通っていた時はまだ、資格ができて15年くらいしか経っていなかった。それもあってか、講義で教えてもらえる内容が一部物足りなかった。特に構音、嚥下の訓練法に関しては全然物足りなかった。教えてもらった訓練法だけで、患者様の障…

モンペならぬモンスターファミリーが増えてきているように思う。。そして「リハビリで治してもらう」発言について

モンペとは、以下ウィキペディアより。モンスターペアレント、またはモンスターペアレンツとは、学校などに対して自己中心的かつ理不尽な要求をする親を意味する。元小学校教諭の向山洋一が命名したと称する。略してモンペア、モンペともいう。だそうだが、…

胸式呼吸より腹式呼吸の方が大事?いいえ!そんな事ありませんよ!

「胸式呼吸より、腹式呼吸の方が大事ですから、腹式呼吸を練習しましょう。」そう言う人が多く、私もそれを信じていた一人です。元々腹式呼吸タイプの人と胸式呼吸タイプの人、両方のタイプの人がいます。私は元々完全な胸式呼吸タイプで、声が小さかったで…

毎日同じプログラムで訓練

STの訓練の進め方として 1,評価 2,プログラム考案 3,一定期間そのプログラムを実施 4,効果測定(評価)この繰り返しだと学校では習った。 例えば 1、自由会話 2、6択ポインティング 3,語頭音ヒント呼称 4,氏名のなぞり書き みたいな。実習でも細かく設…

傍から見てて問題ないのに、患者様が喋りにくいと言う場合

脳卒中後の患者様限定の話になります。 客観的評価、主観的評価どちらでも問題は見当たらない。 でも患者様はとても喋りにくいと言う。喋りにくさの程度はさておき、時々遭遇します。私が考えるその原因は以下の2つ。①深部感覚、(表在感覚)の低下、または…