おばちゃん言語聴覚士のボケ予防日記

脳機能、認知症予防について興味津々なおばちゃん言語聴覚士です。急性期脳外科、通所リハビリを兼務してます。まだまだ勉強中の身ですが、一般向け、同業者向けの記事、育児、家事も書くかも。コメント大歓迎です☆

リハビリで治せるもんだと思ってた。

大学で勉強している間も、臨床実習に出たときも、
国家試験に受かって回復期リハビリで働き始めた時も、リハビリして治せる、と思ってた。

それは違った。
回復期リハビリに入院した脳外科疾患の患者様は、全員何かしらの後遺症が残ったまま退院される。
時々、入院してきた時と変わってない、なんて時もある。

少しでも機能的改善をさせる、少しでも会話が成立する事が増えるようにする、退院後困らないようにコミュニケーション補助手段を考える、など後遺症が残ることが前提のリハビリだった。

これに気づいた時は、それなりにショックだった。


高い入院費がかかるのに、入院してからあんまり変わってないなんて、、
自分が詐欺みたいに思えた時期もあった。
なかなか良くならない方のリハビリをしてると、急性期で働いている今でも、そんなふうに思うことはある。

患者様でも同様に、リハビリで治ると思っている人もいる。
もちろん最初の主治医からの話で、後遺症は残る、という話を聞いている人もいるけど、精神的配慮や重症度に応じて、後遺症に関する説明が不十分なこともある。
医療職、介護職経験がある患者さんや、親族や友人が脳卒中後遺症が残っているのを見たことがある人は、後遺症への理解が非常に良い。
その分、精神的落ち込みも大きいが。



だけど、後遺症は残るもんだ、と、リハビリ職員が半分諦めてしまっては、絶対にいけないと思う。
少しでも、良くなるように、できれば完治させたいという思いは、患者様と接しているうちに勝手に湧いてくるもの。

だからリハビリ職は、退職するまで、勉強が必要になってくる。
頑張らないと。